日本でも多くの人に親しまれているスパゲッティ・ペペロンチーノ。
実は本場イタリアでペペロンチーノは軽食や夜食に位置づけられる料理で、レストランのメニューにはないパスタであることをご存じでしょうか。
この記事では、ペペロンチーノの正式名称や由来などについてご紹介します。
「ペペロンチーノ」はイタリア語で「唐辛子」
パスタのペペロンチーノの正式名称は「アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ」です。
日本のイタリア料理のレストランでは「ペペロンチーノ」と書かれていることが多いですが、実はイタリア語でペペロンチーノは「唐辛子」を意味します。
イタリア語でアーリオはにんにく、オーリオはオリーブオイル、ペペロンチーノは唐辛子という意味で、「スパゲッティ・アーリオ・オーリオ・エ・ペペロンチーノ」を直訳すると「にんにくとオリーブオイルと唐辛子のパスタ」となります。
ペペロンチーノの発祥の地は諸説あり、イタリア中南部のトスカーナ州やカラブリア州、またはナポリとも言われています。
日本にはミートソースやナポリタンが一般的だった1970年代に、アーリオ・オーリオ・スパゲッティが入ってきました。
それに唐辛子を加えたペペロンチーノとして、イタリアンレストランのメニューに加えられ、定着していきました。
ペペロンチーノはイタリアでは「絶望のパスタ」と呼ばれている?
ペペロンチーノはイタリアでは「絶望のパスタ」とも呼ばれることもあります。
絶望のパスタと呼ばれている理由は諸説あり、
・貧しくてパスタに具を入れることができなかった
・貧困のどん底でもニンニクとオリーブオイルと唐辛子さえあればできるパスタ
・シンプルな料理のため、シェフが手を加えることができず絶望した
などと言われています。
実際に、イタリアではペペロンチーノは家庭料理の位置づけで、レストランではメニューに載っていないことが多いパスタ料理です。
アーリオ・オーリオとペペロンチーノの違い
ペペロンチーノがニンニクとオリーブオイル、唐辛子を使ったパスタであるのに対し、アーリオ・オーリオはパスタに限らず、にんにくとオリーブオイルを使った料理のことを指します。
オリーブオイルはイタリアだけでも500品種を超えるとされており、それぞれ個性があり、地域によって味わいが大きく変化します。
郷土色の強いイタリア料理では、各地域のオリーブオイルに合ったアーリオ・オーリオが発展しています。
シンプルで日本人の口に合うペペロンチーノ
日本でペペロンチーノは人気のパスタ料理で、イタリアンレストランでも多くの店でメニューに載っています。
日本ではかけそばやかけうどんといったメニューがあり、シンプルな麺料理が食べられていたことから、ペペロンチーノもシンプルに楽しめる料理として親しまれています。
ぜひ、白ワインやスパークリングワインなどとアーリオ・オーリオ・ペペロンチーノをお楽しみください。