イタリアンでは郷土色豊かな料理が特徴です。
肉料理も同様に、その土地ならではの伝統料理が数多くあり、幅広く親しまれています。
今回は、イタリアンで定番の肉料理のなかで特に有名な4つをご紹介します。
タリアータ
タリアータは1973年にトスカーナ州のシェフが古くから存在する牛肉料理を再解釈して考案した料理です。
タリアータの名前の由来は「薄く切った」という意味で、その名の通り、焼いた牛肉のブロックを薄くスライスしてルッコラなどのイタリアン野菜と共にバルサミコ酢であっさりと食べます。
タリアータはイタリアンチーズの王様と呼ばれるパルミジャーノレッジャーノを薄く削ってトッピングするのも特徴の1つです。
タリアータと似た料理にローストビーフがありますが、ローストビーフは表面を焼いて肉の中心まで火を通しますが、タリアータは中まで火を通しません。
ポルケッタ
ポルケッタは古代ローマ時代から伝わるイタリア中部の郷土料理で、塩とハーブで味付けした豚の丸焼きです。
骨を取り除いた豚肉をハーブや塩コショウで味付けし、ロール状にして専用のオーブンで焼き上げます。
皮はパリパリ、なかはしっとりジューシーな味わいが特徴です。
パニーノに挟んで販売されていることもあります。
日本のイタリアンでは丸焼きではありませんが、ロール状にした豚肉の料理としてよく提供されています。
トリッパのトマト煮込み
トリッパとは胃袋のことを指し、主に牛の第2の胃袋であるハチノスをトマトで煮込んだフィレンツェの伝統料理です。
香味野菜も入っているため臭みもなく、独特の旨味を楽しめます。
トリッパのトマト煮込みはメイン料理のほか、ワインのおつまみやサンドイッチなど幅広い食べ方で親しまれています。
スペッツァティーノ
スペッツァティーノは大きめに角切りした肉の煮込み料理のことです。
イタリアでは特に肉の種類に決まりはなく、牛肉、豚肉、羊肉、兎、鶏などが使われますが、日本のイタリアンでは一般的に牛肉を使用します。
味付けも季節や地域により変化し、トマト煮込みや野菜とハーブのみであっさりと煮込む場合もあります。
イタリアンは肉料理もバラエティ豊か
イタリアンといえば魚介やチーズを使った料理のイメージが強いため、肉料理と言われてもピンと来ないかもしれません。
しかし、イタリアンは肉料理もバラエティ豊かで地域によりさまざまな伝統料理が存在します。
イタリアンレストランでお食事の際は肉料理もぜひ選んでみてください。